2025年3月1日、マサチューセッツ州ケンブリッジの「ソニア・ミッドイースト」にて、Beyond Wrestlingの「Beyond RSP’s Death Day」が開催された。メインイベントでは、ニック・ゲージとドリュー・グラックによるデスマッチが行われた。

この試合は、異なるスタイルを持つ2人が対峙する異色の一戦となった。デスマッチを主戦場とするニック・ゲージと、テクニカルレスリングを得意とするドリュー・グラック。本来であれば交わることのなかったはずの両者だが、2024年12月31日に開催されたBeyond Wrestlingの「Heavy Lies The Crown 2024」で対戦。試合中、ゲージがピザカッター攻撃を仕掛けたことで反則負けとなり、試合後にグラックがデスマッチルールでの再戦を要求。こうして、今回の対決が実現した。
今回の試合は「スクエアード・サークル・オブ・フィア・マッチ」として行われ、ノーキャンバスのリングに加え、エプロンにはコンクリートブロックが設置されるという危険な環境で実施された。試合中には蛍光灯をはじめとする凶器も持ち出され、壮絶な攻防が展開。最終的に、ニック・ゲージが勝利を収めた。
試合開始直後、ゲージがタックルでグラックを押し倒し、馬乗りになってパンチを連打。DDTやコーナーへの顔面キックで攻め込み、試合の主導権を握った。さらに、バックステージから蛍光灯を持ち出すが、これをグラックがかわし、逆にゲージへ蛍光灯攻撃を決める。
グラックは試合の主導権を握ると、割れた蛍光灯の破片を使いゲージの額をカットし、流血に追い込んだ。さらに、リング中央にコンクリートブロックを設置し、ゲージをボディースラムで叩きつけた上、ブロックを背中に打ち付けてからハーフボストンクラブで締め上げた。
場外戦に移ると、グラックは鉄柱にゲージを叩きつけ、ネックロックで締め上げる。しかし、ゲージも椅子を使って反撃した。
リングに戻ったゲージはブレーンバスターを決め、さらにコーナーからの雪崩式ブレーンバスターを狙う。ここでゲージは、スタッフにリングのロープを緩めるよう指示した。
しかし、ロープの調整を待つ間にグラックがスクールボーイ(丸め込み)を仕掛けるがカウント2。さらに、ロープに走るゲージを捕らえ、ショルダースルーで場外の椅子オブジェへと投げ落とした。
リングに戻ると、グラックはブレーンバスターでゲージを叩きつけ、カバーするもカウント2。さらに、リングの板を一部外し、ゲージをその中へ落とす。起き上がれないゲージにカウントが進むが、グラックは8で引き上げ、ゲージの背中にコンクリートブロックを乗せ、その上に座った。
1/6 RSP's Death Day @beyondwrestling@DrewGulak vs Nick Gage pic.twitter.com/6achgjH1sA
— Grenwail (@grenwail) March 5, 2025
しかし、ゲージがローブローを決めて形勢逆転。パイルドライバーを叩き込むと、場外に落ちたグラックが芝刈り機を持ち出すが、ゲージがこれを奪い返し、逆に攻撃を仕掛けた
試合はさらに激化。ゲージがバックステージから蛍光灯を持ち込み、グラックに攻撃。コーナーに乗せると、雪崩式ブロックバスターを狙う。しかしグラックが逆にSTFでゲージを締め上げると、ここでゲージはピザカッターを取り出し、グラックを切り刻んで脱出した。
その後もピザカッターでの攻撃を続け、最後はパイルドライバーを決めて3カウント。ニック・ゲージがデスマッチの激闘を制した。
2/6 RSP's Death Day @beyondwrestling@DrewGulak vs Nick Gage pic.twitter.com/0gVogQVhcN
— Grenwail (@grenwail) March 5, 2025
グラックはリングボードの剥がしやコンクリートブロックの使用といった、普段のスタイルとは異なる荒々しい戦術を駆使しながらも、随所で関節技を織り交ぜ、ゲージを追い込む場面を作った。
一方のゲージは、ピザカッターや蛍光灯などのデスマッチならではの凶器攻撃を多用し、試合の主導権を掌握。激しい攻防の末、最終的にデスマッチファイターとしての実力を見せつけ、勝利を収めた。
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