TNAや米インディー団体を中心に活躍する女子レスラー、マーシャ・スラモビッチ(Masha Slamovich)が、元パートナーであるレスラーAKIRAから家庭内暴力を告発されました。

9月23日に PWPonderings、Ringside News が一斉に報じ、流出したテキストメッセージや写真が公開されるとSNSや業界内で大きな議論が巻き起こっています。さらに、同時期にAKIRA自身が“デスマッチ引退”を示唆する発言を行ったことも注目を集めています。
マーシャ・スラモビッチの暴力を示唆する流出テキストと写真
SNSに出回ったメッセージには、マーシャ・スラモビッチとAKIRA二人の緊迫したやり取りが記録されていました。
Masha is an abusive piece of shit who feels entitled to everything including a Ribera Jacket.
— Bam/Jasmine (@deathsamuraiszn) September 23, 2025
Anyways enjoy some of her abusive text messageshttps://t.co/eIGZVJRRuo https://t.co/clCVuVhsNL pic.twitter.com/JTP40nrf8h
AKIRA:「You hit me. You’re wrong(あなたは私を殴った。あなたが間違っている)」
スラモビッチ:「You cursed at me — that’s why u got hit(君が罵ったから殴られた)」
一連のやり取りは、暴力を認めるような表現と、それに抗議する相手の姿を鮮明に映し出しています。さらに、AKIRAの顔や唇に損傷がある写真も公開されていますが、撮影時期や真正性は第三者によって検証されていません。
Explain why is it okay to celebrate a woman who done this to her ex and have her in the top 25 pic.twitter.com/cXYGtULtaO
— Bam/Jasmine (@deathsamuraiszn) September 23, 2025
なお、これらのメッセージや写真がSNSに出回った背景には経緯があります。最初に保存データがDropboxにアップロードされ、そのリンクがXやRedditで共有されたことで拡散が始まりました。
AKIRA自身は当初、公にする意志はなかったと語っていますが、周囲の関係者が公開に踏み切ったとみられています。
その後、ファンコミュニティで急速に広まり、さらにPWPonderingsやRingside Newsが「流出メッセージが存在する」と報じたことで正当性が付与されました。最終的にAKIRA自身も長文をXに投稿し、情報は一気に注目を集めることになりました。
報道をうけてマーシャ・スラモビッチが複数大会から出場取り消し
疑惑の報道後、複数の団体がスラモビッチをカードから外す決定を下しました。
How The West Was Won Update
— West Coast Pro (@WCProOfficial) September 24, 2025
Masha Slamovich will no longer be competing at How The West Was Won.
We will have further updates in the coming days.
We appreciate your continued support of West Coast Pro.
West Coast Proは大会「How The West Was Won」からスラモビッチの出場を取り消しました。さらにPrestige Wrestlingも「Roseland XII」で予定されていたシェイナ・ベイズラー戦を中止し、代替カードとしてダニ・ルナ対シェイナ・ベイズラー、ジョニー・ロビー対トリッシュ・アドラの試合を発表しています。
団体側は声明で「状況を注視し、追ってアップデートを行う」とコメントしています。
AKIRAがXで吐露した苦悩と告白
同日、AKIRAは自身のX(旧Twitter)で長文を投稿。そこでは精神的苦悩と関係の破綻を吐露しています。
「吐き気がするし、消えてしまいたい気持ちだ。2025年初めから鬱や自殺念慮に苦しみ、三度命を絶とうとした。…多くを与えたが返ってきたものは少なかった。趣味や内面は否定され、金銭面でも裏切られた。」
「今は怒りでも悲しみでもなく、無関心だ。過去は戻らないが、自分は成長した。It is what it is. Whatever happens, happens(なるようになる。起きることは起きる)。」
また先日行われたCZWのTOD前にはあらためてデスマッチ引退する発言をしています。
報道直後に広がったSNSと業界の反響
SNSとファンコミュニティでは大きな反響が広がっています。X(旧Twitter)では、あるアカウントが「Masha is an abusive piece of shit…(マーシャは虐待的なクソ野郎だ…)」と強く非難。Reddit上でも「彼女は殴ったことを認めている」と糾弾する声が多く見られる一方で、「インディー界特有の“ワークとシュートの混同”が議論を混乱させている」と指摘する声も上がっています。
さらにSports Illustrated系の報道によれば、TNAが内部調査を開始したと伝えられ、問題は個人間にとどまらず団体レベルへと波及しました。
記事執筆時点でスラモビッチ本人から公式声明や反論はなく、今後は法的手続きや団体側の処分、そして本人の見解表明が焦点となります。
現在までの流れを時系列で整理
2025年1月頃
- AKIRAが自身のX投稿で、鬱や自殺念慮に苦しみ、複数回の自殺未遂を経験していたことを明かす。
2025年9月上旬
- AKIRAがThreadsやInstagramで「今週末のデスマッチ引退」を示唆する投稿を行い、Xでも「Today is AKIRA’s last deathmatch…」と発信。ファンの間で注目を集める
2025年9月23日
- PWPonderingsとRingside Newsが、スラモビッチに対する家庭内暴力疑惑を報道。
- West Coast Proは大会「How The West Was Won」からスラモビッチを外し、Prestige Wrestlingも「Roseland XII」で予定されていたシェイナ・ベイズラー戦を中止して代替カードを発表。
- 同日、AKIRAは自身のXに長文を投稿し、精神的苦悩や関係の破綻を吐露。
- Sports Illustrated系報道では、TNAが内部調査を開始したことが伝えられる。
2025年9月24日以降
- スラモビッチ本人は依然として沈黙を守っており、公式声明や反論は出ていない。ファンや業界関係者の間では非難と議論が続いている。
今回の告発は、個人間の暴力問題にとどまらず、プロレス業界における選手のメンタルヘルス支援、団体のリスク管理、そしてデスマッチというスタイルの在り方にまで波及しています。真相が解明されるまで、ファンや業界関係者は事態の推移を注視する必要があるでしょう。
(PWPonderings、Ringside News)
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